市民の意見30の会・東京

市民意見広告運動とは

市民意見広告運動は、いかなる政党・政治団体にも属していない市民運動です。
「イラクへの攻撃と有事法制に反対する意見広告を!」という呼びかけから始まり、2003年5月に初めての意見広告を毎日新聞全国版に掲載しました。スローガンは「武力で平和は創れない」、賛同人名に埋め込まれたのは「殺すな」の文字(岡本太郎氏筆)。賛同件数が2,095件、賛同金は約954万円でした。
以来毎年、主として憲法記念日に誰でも参加できる「紙上のデモ」として憲法9条や25条の真の実現を通して平和を訴える意見広告を新聞紙上に掲載することを呼びかけ、多くの賛同者に支えられながら運動を続けてきました。2024年5月3日憲法記念日に全国紙他に掲載した「殺すな! 殺させるな!」(賛同件数9,467)が、通算30点目の意見広告となりました。
しかしながら、政府与党は 2022 年に「反撃能力」と名前をすりかえた「敵基地攻撃能力」保有を明記し、防衛費を 2027 年度に GDP 比 2%まで増額する内容の安保関連 3 文書を閣議決定しました。「台湾有事」を口実にした沖縄・南西諸島や全国の基地要塞化、さらには殺傷能力のある武器輸出容認や次期戦闘機の輸出解禁など、日本は軍事大国への道を急速に歩んでいます。
市民意見広告運動は「紙上のデモ」の歩みを止めず、これからも平和の大切さを訴える市民の声を意見広告として新聞紙上他に掲載する運動を継続していきます。ぜひ皆さまのご協力をお願いいたします。
当運動の活動は少人数のボランティアによって支えられています。関心をお持ちの方はぜひ、市民意見広告運動事務局までご連絡ください。事務所常駐者はおりませんので、連絡はメール・FAX・お手紙でお願いします。
運動のあらまし
市民意見広告運動は毎年5月1日から翌年4月30日までをひとつの期(回)として活動を行っており、会計年度も同様です。
主として毎年5月3日の憲法記念日に意見広告を掲載するため、このような年度設定になっています。
毎期9月から11月にかけて、政治状況などを鑑み翌年に掲載する意見広告の大まかな方針を決め、賛同呼びかけ人・団体を募り、払込取扱票(郵便振替用紙)とセットになった賛同呼びかけチラシを作成します。
その後、雑誌に賛同呼びかけチラシの封入を依頼したり、市民意見広告運動の集会を開催したりします。
5月3日の意見広告は賛同者の皆さんのお名前をデザインの一部とするスタイルですので、市民意見広告運動事務局でボランティアが賛同者情報入力や照合といった作業を行います。また、意見広告文案や掲載紙の検討、またデザイナーとの打ち合わせも同時に進めていきます。
毎期5月3日の意見広告掲載日には憲法集会他で意見広告の別刷りを参加者に配り、事務局では電話やFAXで寄せられる広告の反響をモニターします。
運動の歴史

1967年4月、米「ワシントン・ポスト」紙に掲載された意見広告

岡本太郎氏筆の「殺すな」はこの意見広告で初めて使われました。

市民意見広告運動が初めて意見広告「武力で平和は創れない」を掲載したのは2003年5月ですが、この運動には前史があります。1967年4月、米「ワシントン・ポスト」紙に意見広告「STOP THE KILLING! STOP THE VIETNAM WAR! / AN APPEAL FROM CITIZENS OF JAPAN AND THE VOICE OF HIROSHIMA」(殺戮をやめろ! ベトナム戦争を止めろ!/日本市民の訴えと広島の願い)が掲載されました(全面広告)。過去に自らの政治的目的のためにアジアを戦火に巻き込み、広島の惨劇を経験した日本の市民が北ベトナム空爆の無条件中止などを訴えたもので、日本の文化人13名(残念ながらすでに全員が故人、歌手の淡谷のり子さんなど)が名を連ねた他、市民代表8名のコメントが英訳され掲載されています。
これに先立つ1965年11月に米「ニューヨーク・タイムズ」紙に意見広告「Can bombs bring peace to Vietnam?」(爆弾がベトナムに平和をもたらすだろうか?)に掲載した経験をもつベ平連(ベトナムに平和を!市民連合)が音頭を取っていますが、掲載費用約250万円は約2万人の市民から寄せられたものでした。とりわけ広島ではYMCAをはじめ多くの人々が費用を集めるために動き、この意見広告掲載実現の大きな力となりました。賛同者を広く募り、それによって意見広告を出していく運動の先駆け的なものだったと言えます。

1989年1月16日、「朝日新聞」に掲載された意見広告(下10段のみ)

邦字紙では、1989年1月16日、「朝日新聞」全国版に意見広告「日本を変えよう。市民の意見30」が掲載されました(10段広告)。
非暴力・非軍事・民主主義の日本へ変えるための提言を広範な人々から募り、それを30項目に絞り込み、意見広告にしたものです。1口1万円という高い賛同金でしたが、約1,000名から1,700万円が寄せられ、30の提言とともに賛同者氏名が紙面に掲載されています。
市民の意見30の会・東京という名称はこの意見広告が端緒になっていますし、後にその中から生まれた市民意見広告運動のスタイルの雛型をここに見ることができます。
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賛同呼びかけチラシをお持ちでない方には、ご希望の枚数を送料とも無料でお送りしています。下記ボタンから「市民意見広告運動賛同呼びかけチラシおよび販売物請求FAX用紙」をダウンロードして必要事項をご記入の上FAXか手紙でお送りください。

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